- 責任不動産投資(RPI: Responsible Property Investing)とは
2006年、コフィ・アナン国連前事務総長が提唱した「責任投資原則(PRI: Principles for Responsible Investment)」は、環境(Environmental)、社会(Social)及び企業統治(Governance)にわたる諸々の課題(ESG問題)を、資産運用に組み込む考え方です(2010年3月現在、全世界の機関投資家、資産運用会社など合計700社を超える機関が署名)。これを受けて、UNEP FI不動産ワーキンググループ(PWG)では、責任投資原則を不動産投資に適用する考え方として「責任不動産投資(RPI)」を推進しています。RPIは、不動産のライフサイクル全般においてサステナビリティを追求しようとするもので、「通常の金融上の目標に加えて、環境・社会・企業統治へ配慮するアプローチであり、最低限の法律上の要請を超えて、不動産環境的・社会的なパフォーマンスを改善するもの」と説明されています。 - UNEP FI不動産ワーキンググループは責任不動産投資の対象の考え方をわかりやすくするために、次の10か条のRPI戦略を提唱しています。これらの特徴を持つ不動産ポートフォリオや資産運用計画は、保有建物のストックがさまざまな社会環境指標についてより良いパフォーマンスを挙げるために役立つという点から、より高い社会的責任を果たすものと考えられています。
- 環境不動産への投資は、まさしくこのRPIの原則に即したものと考えられます。
10か条の責任不動産投資戦略
- 省エネルギー(省エネルギーのための設備改良、グリーン発電およびグリーン電力購入、エネルギー効率の高い建物など)
- 環境保護(節水、固形廃棄物のリサイクル、生息地保護など)
- 自発的認証制度(グリーンビルディング認証、認証を受けた持続可能な木材による仕上げなど)
- 歩行に適した都市整備(公共交通指向型都市開発、歩行に適したコミュニティ、複合用途開発など)
- 都市再生と不動産の利用変化への柔軟性(未利用地開発、柔軟なに変更可能なインテリア、汚染土壌地の再開発など)
- 安全衛生(敷地内の保安、自然災害の防止策、救急対応の備えなど)
- 労働者福祉(構内託児所、広場、室内環境のクオリティー、バリアフリーデザインなど)
- 企業市民(法規の遵守、持続可能性の開示と報告、社外取締役の任命、国連責任投資原則のような任意規約の採択、ステークホルダーとの関わりなど)
- 社会的公正性とコミュニティ開発(低所得者向け住宅供給、コミュニティの雇用研修プログラム、公正な労働慣行など)
- 地域市民としての活動(質の高いデザイン、近隣への影響の極小化、地域に配慮した建設プロセス、コミュニティ福祉、歴史的な場所の保護、不当な影響の排除など)
Responsible Property Investing: What the leaders are doing, UNEP-FI
UNEP FI不動産ワーキンググループ(PWG)共同議長のポール・マクナマラ-氏は「この業界では、新築又は既存の建築物の環境負荷改善に対する前向きな取組みの欠如をめぐり、投資家、入居者、建設業者、開発業者が互いに、他者に責任を擦り付けあっている」と指摘しており、さらに「責任ある投資家は、不動産業界の環境負荷対策の遅れを特徴づけていたこの「責任の堂々巡り」を打破する上で重要な役割を果たすことができる」としています。
図 責任の堂々巡り

Responsible Property Investing: What the leaders are doing, UNEP-FI
UNEP FI PWG公表資料
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What the leaders are doing 日本語版 English version |
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Building responsible property portfolios 日本語版 English version |
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責任不動産投資における オーナーとテナントの関り合い 日本語版 English version |
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責任不動産投資の手引き集その1 "Committing and Engaging(約束と関り合い)" 日本語版 English version |
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責任不動産投資の手引き集その2 "パフォーマンス計測の指標" 日本語版 English version |








