3次元から2次元への変換
地球は球体(正確には回転楕円体)です。一方、地図のほとんどは平面に描かれています。つまり、地図とは、3次元のデータを2次元に変換したものという言い方が可能です。この3次元から2次元への変換(地図投影法)には、正角図法、正積図法、正距図法といったいくつかの方法があり、それぞれ一長一短を持っています。



正角図法(メルカトル図法) 正積図法(サンソン図法) 正距図法(多円錐図法)

■ベッセル楕円体と平面直角座標系
また、例えば、東京とニューヨークの距離はどうやって求めればいいのでしょうか?地球は完全な球体ではなく凸凹しているので、近似的な楕円体(準拠楕円体という)を想定して距離や高さを表します。この楕円体もいくつかのモデルがあり、各国ではそれぞれの準拠楕円体を使用しています。日本ではこれまで、ドイツの天文学者ベッセルが提唱した「ベッセル楕円体」(1841年)を採用してきました。
さて、準拠楕円体を決めたとしても、実際に地図を作る際にはこれを2次元の平面 に投影しなければなりません。楕円体をいくつかのコマ切れの平面に投影し、それぞれに座標を持たせれば歪みは少なくなります。 地籍調査では、日本全体を17の地域に分割した平面直角座標系が採用されています。

■日本測地系
明治政府は、近代国家に不可欠である正確な地図の製作に着手しました。天文観測により経緯度原点(東京都麻布台)の緯度・経度を決定し、ここを出発点に全国にくまなく三角点が設置され(現在は約10万点)、測量 が行われました。 そして、測量の結果をベッセル楕円体に投影して、全国の緯度・経度が決められ、また東京湾の平均海面 を高さの基準面(標高0m)としました。
これは「日本測地系」と呼ばれ、いわば日本だけで通用する測地座標系であり、他の国では違う測地座標系を独自に採用しています。したがって、船舶や航空機の運行では、その国に入るたびに座標系を直すという手間が必要でした。

国土交通省 土地・水資源局国土調査課