平成23年地価公示の特徴

平成22年の一年間の地価は、全国的に依然として下落基調が続いたが、下落率は縮小し、上昇・横ばい地点も増加した。

【概括】
 平成20年秋のリーマン・ショック以降、地価の下落が継続する中で、初めて東京圏、大阪圏、名古屋圏及び地方圏そろって下落率が縮小し、経済状況の不透明感は残るものの、下落基調からの転換の動きが見られた。この動きは、地方圏よりも大都市圏で、また、商業地よりも住宅地において顕著であるが、商業地においても地価の下落率が縮小し、住宅地の下落率と大差のない状況に近づいている

【住宅地】
 住宅ローン減税・低金利・贈与税非課税枠拡大等の政策効果や住宅の値頃感の醸成により、住宅地への需要が高まり、住宅地の地価は下落基調からの転換の動きが見られた
 大都市圏においては、マンション販売の回復傾向が顕著であり、特に都心部では、マンションの素地取得が活発になっている地域も見られ、開発余力の高い地域では地価上昇につながっている。また、人気の高い住宅地を中心に、値頃感の醸成された地域において、戸建住宅等についての根強い需要から、面的に上昇や横ばい地点が現れたエリアも見られる。
 地方圏においても、選好性の高い住宅地等における需要の顕在化や、医療や福祉などを重視したまちづくり、交通インフラや基盤整備の効果等により、地価下落に歯止めがかかった地域も散見されるものの、人口減少等の構造的な要因により、波及の程度は弱い

【商業地】
 都市部を中心にオフィス賃貸市場の賃料調整、企業収益の回復、資金調達環境の好転、リート株の回復等を背景に、国内外からの投資も見られたこと等から、地価の下落幅が大幅に縮小した地域が見られるようになった。
 経済状況の不透明感も残り、オフィスエリア全般では依然空室率が高止まりの傾向であるが、大型・築浅ビルへの集約移転等により、優良物件が競争力を向上させ、需要が顕在化するケースも見られる。
 都市部の一部の地域では、高度利用のできる商業地域にマンションが立地する傾向が見られ、マンション販売の好調を反映して、地価の上昇につながるケースも見られる。
 地方圏においても、下落率の縮小傾向が見られ、特に、鉄道の開業・延伸に関連する地域等における地価上昇の動きも散見されるが、依然低調な賃貸市場、人口減少等に伴う需要減、地域のキーテナントの撤退、郊外の大型店による中心市街地の衰退等により、下落幅の縮小度合いは小さい
 都市、地方を通じて言えることであるが、オフィス系、店舗系とも、立地、規模等による二極化傾向や個別化傾向が強まっている。


問合せ先: 国土交通省土地・水資源局地価調査課 企画調整官 戸川
(電話)03-5253-8377 (FAX)03-5253-1578

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