平成17年地価公示に基づく地価動向について(圏域別)


平成17年3月24日
国土交通省土地・水資源局

I. 三大都市圏

1. 住宅地

 ・ 2年連続で下落率が縮小した。
 ・ 背景として、東京、大阪では都心回帰の動きが続き、また、各圏域において、都心以外でも、利便性や住環境に優れた地域で住宅需要が堅調であったことが挙げられる。

(1) 東京圏
 ・ 3年連続で下落率が縮小した。
 ・ 港区、渋谷区に加え、千代田、中央、文京、台東の各区でも全地点が上昇又は横ばいとなった。また、目黒、大田、杉並の各区が平均で横ばい、その他の大半の区も平均でほぼ横ばいとなり、東京都区部全域の平均でほぼ横ばいとなった。
 ・ 武蔵野市、浦安市、千葉市美浜区が平均で上昇となったほか、市川市では上昇及び横ばいの地点が大半を占めた。また、川崎市、横浜市、三鷹市、国立市、朝霞市、さいたま市、松戸市、船橋市等では鉄道沿線の利便性や住環境に優れた地域を中心に、横ばいの地点が増加し、上昇地点が現れた。
 ・ 整備中の鉄道新線による利便性向上への期待から、足立区、八潮市・三郷市、流山市・柏市、守谷市の駅予定地周辺を中心に、上昇や横ばいの地点が現れた。

(2) 大阪圏
 ・ 2年連続で下落率が縮小した。
 ・ 大阪市では、天王寺区・中央区で上昇地点が現れ、横ばいの地点が増加し、天王寺区は平均でほぼ横ばいとなった。
 ・ 阿倍野区、堺市、松原市、藤井寺市で、大阪都心への交通利便性が高く、住環境の良好な地域で、上昇や横ばいの地点が現れた。
 ・ 阪神間においても、大阪・神戸都心等への交通利便性が高い鉄道沿線を中心に、灘区・東灘区、芦屋市、西宮市、尼崎市の住環境の良好な地域で、上昇や横ばいの地点が広がりを持って現れた。
 ・ 京都市でも、利便性や住環境に優れた地域で横ばいの地点が広がりを持って現れた。長岡京市でも横ばい地点が現れた。
 ・ 奈良県においても、鉄道新線の整備が進む生駒市等の利便性や住環境に優れた地域で、横ばい地点が現れた。

(3) 名古屋圏
 ・ 2年連続で下落率が縮小した。
 ・ 名古屋市では、住環境の良好な地域や鉄道整備で利便性が高まった地域等において、上昇や横ばいの地点が広がりを持って現れた。
 ・ 名古屋市に隣接する地域の一部でも、整備中の鉄道新線の駅予定地周辺等で横ばいの地点が増加した。
 ・ 地域経済が好調な西三河地域で横ばいの地点の一層の広がりが見られ、上昇する地点も現れた。


2. 商業地

 ・ 3年連続して下落率が縮小した。
 ・ 都市再生の取組み等を背景に、にぎわいを見せる都心や駅周辺等で上昇地点が増加した。

(1) 東京圏
 ・ 6年連続で下落率が縮小した。
 ・ 港区、渋谷区で全地点が上昇又は横ばいとなり、平均で千代田、中央、港、渋谷、世田谷の各区は上昇、杉並区は横ばい、その他の区でもほぼ横ばい又はわずかな下落となり、東京都区部全域でほぼ横ばい、都心5区は14年ぶりに上昇に転じた。特に、都市再生の取組みが進む丸の内、海外ブランド店舗等の立地で一層の商業集積が進む銀座、表参道では、期待される収益の高さを反映して比較的高い上昇率を示す地点が見られた。その他の区でも、鉄道沿線を中心に横ばい、ほぼ横ばい地点が現れ、集客力の高い駅周辺等では上昇する地点も見られた。
 ・ 武蔵野市、立川市で上昇地点が現れ、三鷹市、市川市、川口市等で横ばいの地点が現れた。特に、武蔵野市は平均で上昇となった。
 ・ 横浜市では、鉄道整備等による集客力の向上から、上昇や横ばいの地点が現れた。
 ・ 集客力が高く、大規模商業施設の集積が続く柏市で上昇や横ばいの地点が増加した。

(2) 大阪圏
 ・ 3年連続で下落率が縮小した。
 ・ 大阪市では、再開発等により商業・業務施設の一層の集積が進む大阪駅周辺、海外ブランド店舗等の集積が進む心斎橋周辺を核に、御堂筋を軸とした地域で上昇や横ばいの地点が現れた。期待される収益の高さを反映して大阪駅周辺では比較的高い上昇率を示す地点が見られた。
 ・ 京都市では、ファッション等の商業施設の集積が進む中京区・下京区を中心に、上昇地点が現れ、横ばいの地点が広がった。

(3) 名古屋圏
 ・ 3年連続で下落率が縮小した。
 ・ 名古屋市では、商業施設が集積し、都市再生の取組みが進められている名古屋駅周辺、大型商業施設の増床、海外ブランド店舗の進出等商業集積が一層進む栄地区等で、期待される収益の高さを反映して上昇や横ばいの地点が増加し、1割を超える上昇率を示す地点も見られた。また、伏見、丸の内地区等でも上昇や横ばいの地点が現れた。
 ・ 西三河地域では、商業地周辺の住宅地の価格が安定する中、横ばいとなる地点が増加し、上昇する地点も現れた。


II. 地方圏

1. 住宅地

 ・ 8年ぶりに下落率が縮小した。
 ・ 札幌市や福岡市では、都心への交通利便性の高い鉄道沿線や住環境の良好な住宅地で上昇、横ばいの地点が増加した。
 ・ 多くの地方都市では、マンションや郊外部の宅地等の供給により需給が緩んでいることを背景に、下落が続いている。一方、地域によっては、値頃感もあり、下落率の縮小が見られる。

2. 商業地

 ・ 7年ぶりに下落率が縮小した。
 ・ 札幌市では、商業集積の進む都心で横ばいの地点が増加した。また、商業地周辺の住宅地の価格が安定し、需要が見込まれる地域で、横ばいの地点が増加し、上昇地点も現れた。
 ・ 福岡市でも商業集積の進む都心を中心に上昇、横ばいの地点が増加した。
 ・ 多くの地方都市では、オフィス需要の低迷、郊外型大規模商業施設の進出等の影響により、中心商業地を中心に下落が続いた。一方、再開発や交通基盤整備等が進められ、中心部や観光拠点がにぎわいを見せる一部都市では、下落幅が縮小し、横ばいや上昇となる地点も見られる。

問い合わせ先:国土交通省土地・水資源局地価調査課(課長補佐)横山、(企画係長)野本
          (電話)03-5253-8377   (FAX) 03-5253-1578 

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