丸の内と有楽町を結ぶ丸の内仲通りの中央部にある立地を生かし、ジョサイア・コンドル設計の丸の内最初のオフィスビル「三菱一号館」を復元し、地域全体のシンボル空間を創出しました。

「丸の内パークビルディング・三菱一号館」東京都千代田区

3つのオフィスビルを解体して一体的に再開発し、高規格のオフィスゾーンと賑わい溢れる商業ゾーンとの複合ビル「丸の内パークビルディング」を建設するとともに、「三菱一号館」を復元し美術館として活用し、併せて、緑溢れるオアシス空間「一号館広場」を整備し、街区内に様々な機能を集積した複合空間を創出しました。


■地区の概要と課題

プロジェクト区域は、JR東京駅〜JR有楽町駅の西側に広がる丸の内エリアにあり、両駅のほぼ中間点に位置しています。

敷地は長方形の整形画地で、東側は大名小路、南側は馬場先通り、西側は丸の内仲通りと、地区内の主要道路に接しており、交通至便な立地にあります。

法定計画等の位置付けとしては、都市再生緊急整備地域(東京駅・有楽町周辺地域)、大手町・丸の内・有楽町地区 地区計画区域(丸の内・有楽町駅西側地区整備計画区域)に指定されています。

再開発前の土地利用概況としては、三菱商事ビル・古河ビル・丸ノ内八重洲ビルの3棟の既存オフィスビルがありましたが、これらを一体で建替え、丸の内パークビルディング及び三菱一号館を建設しました。

土地活用上の課題としては、オフィスとしての機能更新を図りつつ、丸の内エリアと有楽町エリアの結節点という立地特性を生かし、多様な機能の「拡がり」と「深まり」を実現することが挙げられています。


■地区の全景

地区の位置

■地区の位置
その1

■事業の経緯

東京駅西側の丸の内地区において、三菱地所グループは、平成10年〜19年までの10年間を第1ステージと位置付け、老朽化したビル群の再開発に着手し、丸ビル、新丸ビル等の6棟を超高層ビルに建て替えてきました。

続く平成20年からの第2ステージの第1弾として、三菱商事ビル・古河ビル・丸ノ内八重洲ビルの一体再開発である本事業を位置付けています。

平成16年に本地区(三菱商事ビル・古河ビル・丸ノ内八重洲ビル)の建替計画に着手することを発表し、翌17年以降の関係機関との各種手続き等を経て、平成18年に建替計画の概要を発表しました。

同時に、既存3ビル群の解体工事に着手し、平成18年の都市計画審議会、都市再生特別地区の告示等を経て平成19年に新築工事に着手しました。

平成21年に丸の内パークビルディング及び三菱一号館が竣工しました。


■施設の外観

その2


■事業の概要、事業スキーム 

本事業の大きな特徴は、都市再生特別地区、特例容積率制度の適用などによる土地の最有効活用と、丸の内の歴史的な資産であった旧三菱一号館のほぼ完全なる再現を同時に行ったことにあります。

1)

都市再生特別地区の都市計画決定

質の高い都市再生への貢献として、文化交流拠点の構築や都市基盤の整備を図るため、都市再生特別措置法に基づいて、都市再生特別地区の都市計画提案を実施(平成18年8月22日付都市計画決定告示)しています。

2)

特例容積率適用地区の指定

特例容積率制度の適用により、JR東京駅丸の内駅舎の未利用容積を活用しています。

本地区の基準容積率は1,300%ですが、これに都市再生特別地区指定による割増として230%(うち特例容積率制度の適用によるJR東京駅丸の内駅舎の未利用容積率分(130%)を含む)を付加しています。

3)

民間都市再生事業計画の認定

地域インフラ(広場・歩行者ネットワーク・地域冷暖房施設)の整備、文化交流機能の向上、賑わいと回遊性のある都市空間の形成等により、日本経済の国際競争力の強化及び東京の都市再生の再構築を図ることを目的とし、都市再生特別措置法に基づく民間都市再生事業計画として認定(平成18年11月8日付認定)を受けています。

4)

環境省「クールシティ中枢街区パイロット事業」の認定

都市におけるヒートアイランド現象の緩和、ヒートアイランド対策技術の普及促進に資するものとして、緑化、保水性舗装、高反射性塗料塗布等が補助金対象事業として認定を受けています。

環境と共生するまちづくりを目指し、様々な省エネ、環境負荷低減の取り組みが組み込まれています。

5)

歴史的資産の復元及び活用

旧三菱一号館のほぼ完全な再現に関しては、かつてこの地に存在した1894年(明治27年)竣工の丸の内最初のオフィスビル「三菱一号館」を、当初の設計図面、解体時の実測図面・保存部材等により、可能な限り忠実に復元しています。復元した三菱一号館は本格的な美術館(三菱一号館美術館:平成22年4月に開館予定)として活用します。


■三菱一号館

上空


■丸の内パークビル天空劇場

■容積率の割増

容積率の割増


■事業の効果など

東京駅と有楽町駅を結ぶエリアの賑わい軸である丸の内仲通りの中間点に位置する立地特性を生かし、商業機能・文化芸術機能の整備により丸の内エリアと有楽町エリアの回遊性の向上に寄与し、エリアの賑わい軸が一層充実しました。

三菱一号館美術館及び一号館広場は、アート屋外展示等、丸の内エリアにおける文化・芸術の発信・交流拠点として機能しています。

JR京葉線東京駅地下コンコース及び隣接ビルとの地下接続通路等の歩行者ネットワークの拡充により、エリア全体の歩行者の利便性及び本施設・周辺施設双方のアクセス性が向上しました。

建物の低層部の高さは、基壇部を街並みとの連続を意識して伝統的な31mに統一しました。一方、アネックス棟については三菱一号館と合わせて15mとし、丸の内エリアの歴史的景観に配慮しています。



■三菱一号館内部

その5

■一号館広場

その6

■丸の内再開発第2ステージへ

丸の内再開発第2ステージへ


■「丸の内パークビルディング・三菱一号館」施設概要

位置

東京都千代田区丸の内二丁目6番1号、2号

地域地区等

商業地域、防火地域、都市再生緊急整備地域、特例容積率適用地区

事業手法等

民間都市再生事業計画認定、都市再生特区の活用、特例容積率制度の適用

事業主体等

事業主体:三菱地所株式会社
設計監理者:株式会社三菱地所設計
施工者:竹中工務店他
管理運営主体:三菱地所株式会社
事業年度:平成17年度〜平成21年度
総事業費:約750億円

施設計画の概要

敷地面積:11,931.79 m2
建築面積:8,467.89m2
延べ床面積:206,212.06m2
階数 :タワー棟/地上34階、塔屋3階、地下4階 三菱一号館/地上3階、地下1階
建物高さ:最高部169.983m、軒高156.983m
構造  :タワー棟/鉄骨造(地上)、鉄骨鉄筋コンクリート造(地下)
     三菱一号館/煉瓦組積造
主要施設 :オフィス、店舗、美術館、地域冷暖房施設、駐車場等


■問合せ先
 三菱地所株式会社ビルアセット開発部
 TEL:03-3287-3369
 〒100-8133 東京都千代田区大手町1-6-1