民間企業グループによる旧防衛庁跡地の再開発。六本木のイメージを一新する、国際的企業・ホテル・商業施設、文化交流施設等が集積し、高いブランドイメージを有する複合都心空間に生まれ変わる。

「東京ミッドタウンプロジェクト」東京都港区

隣接する区立公園との一体的な整備により広大なオープンスペースを創出。近接する国立新美術館のオープンもあり、六本木と赤坂、青山を結ぶ新しい都心の商業文化歩行者空間軸の形成を先導。


■経緯

東京ミッドタウンプロジェクトは、東京の都心、港区六本木檜町(住居表示は港区赤坂9丁目)にあった旧防衛庁本庁跡地約10haについて、三井不動産(株)を中心とする企業グループが入札によって取得し、延床面積約56万m2を有する複合施設整備を行ったものです。

この防衛庁本庁の移転は昭和63年に他の政府機関等を含めて閣議決定されたもので、その後関係機関による跡地利用に関する調査が行われ、各種調整等を経て平成13年4月に東京都が赤坂9丁目地区再開発地区計画の都市計画決定が告示されました。

この間、平成12年には防衛庁本庁は市ヶ谷に移転し、前記再開発地区計画の都市計画決定を踏まえて、平成13年5月に財務省が売却を公示しました。

平成13年9月に一般競争入札が行われ、コンソーシアム6社(三井不動産株式会社、全国共済農業協同組合連合会、安田生命保険相互会社(現 明治安田生命保険相互会社)、富国生命保険相互会社、積水ハウス株式会社、大同生命保険相互会社(現 大同生命保険株式会社)が落札してプロジェクトがスタートしました。

平成14年2月に土地所有権の移転、その後地区の全体の基本的な設計を担うマスターアーキテクトの国際コンペを実施しアメリカの建築設計事務所SOM案を採用しその後の建築デザインを委ねています。

平成14年7月に、環状二号線新橋周辺・赤坂・六本木地域が都市再生緊急整備地域の指定を受け、平成15年3月には事業者による第一回変更地区計画決定が告示されました。

平成15年9月に開発許可を受けるとともに整地工事に着手し、5月には民間都市再生事業認定を受け、工事に着手しました。同年3月には「しゃれ街条例」の街並み景観重点地区指定を受けました。

平成19年1月に竣工し、3月にグランドオープンしました。



■東京ミッドタウンの位置

東京ミッドタウンの位置

■東京ミッドタウンの全体像

東京ミッドタウンの全体像


■プロジェクトの特徴

本事業は、都心の一等地に位置する国有地跡地の都市再生事業です。土地の所有者であった国、地元自治体である東京都・港区、土地を取得した民間企業群が各々のメリットを最大化するよう様々な工夫がなされています。

国は政府機関の移転統合による遊休地の売却によって財政寄与を図り、東京都・港区はその有効活用に向けて再開発地区計画等によって一定のコントロールを図り、土地を取得した民間企業群は地区イメージを一新する開発事業によって新たな土地の価値を創出しました。

国(大蔵省、現財務省)、東京都、港区は土地売却に先立って3者協議会を設置して売却後の土地利用に関する一定の規制・誘導とその対価のあり方などを検討し、「赤坂9丁目地区再開発地区計画」を都市計画決定、これを条件の一つとして入札を行っています。

この結果として、区立の檜町公園については跡地開発と一体的に再整備することで、周辺地域・開発者側の双方にとって大きなメリットをもたらしました。

また、その後の都市再生特別措置法に基づき、都市再生緊急整備地域指定を行い、民間都市再生事業認定を行うことで事業の支援を行っています。

民間企業側では、莫大な土地取得資金を調達するため6社よるコンソーシアムと一部企業については証券化スキームを組み立てて入札に応じています。国公有地の再開発を、さまざまな資産運用を担う投資家の資金運用として行う都市再生の新しいモデルともいえます。

また、全ての床を一元的に運営するために専門の運営会社を設立し、入居する企業やテナント、居住者等の賃貸収入から生まれる利益から事業に参画した6社がリターンを受け取るというスキームで事業全体を組み立てています。



■オフィス棟前プラザ

オフィス棟前プラザ

■外苑東通り側景観

外苑東通り側景観

■ガレリア

ガレリア


■東京ミッドタウンのコンセプト

このプロジェクトは、「東京の都心に残された約10ヘクタールに及ぶ土地をどのように活かすか」が基本的なテーマとなっています。

このテーマ設定に対して「これからの都市・街が持つべき多様性と環境親和性=ダイバーシティ・オン・ザ・グリーン」をコンセプトに掲げ、隣接の檜町公園と一体整備した広大な緑地と、オフィス・商業施設・ホテル・住宅・文化施設などで構成されています。
(1) ダイバーシティ

ミッドタウンは、働く、住まう、遊ぶ、憩うなどのすべてが一体となった複合都市であり、多彩な(オフィス、ホテル、公園、美術館などの)施設は、それぞれが高い機能を備えつつ、互いに受け入れあい、刺激しあい、結びつくことで、あたらしい「何か」を生みだすことを目指しています。多彩な「機能」による相乗効果によって新しい価値を創造し、一歩先をゆく都市のカタチを創出します。
(2) On The Green

快適な環境づくりは人にとっても、街にとっても大切なことであり、檜町公園と一体となった広大なオープンスペースによって、街の大きな魅力となる「グリーン」、都心とは思えない清々しい世界をつくりだしています。

周辺の乃木神社、氷川神社や青山墓地へと連なる都心の環境空間は、温暖化対策にも寄与し、涼やかな風と開放感をもたらします。
(3) 日本の心と伝統を受け継ぐ、「おもてなしの街」

ミッドタウンでは、この街に暮らし、働き、遊び、憩う人、そして訪れるすべての人に対してきめ細やかなおもてなしで心からの満足頂くこと、この街で過ごすひとときが「やさしさと安らぎ」に満ちた至福の時間になることを願って、日本の心と伝統を受け継いだ機能と空間デザイン、そしてサービス提供を心がけています。



■ミッドタウンガーデン

ミッドタウンガーデン



■檜町公園

檜町公園



■東京ミッドタウンの全体像

東京ミッドタウンの全体像



■東京ミッドタウンの施設配置構成図


東京ミッドタウンの施設配置構成図









■「東京ミッドタウンプロジェクト」施設概要
位置
東京都港区赤坂9丁目7番1号他
都市計画
地域地区等
商業地域、防火地域
都市再生緊急整備地域
地区計画等
赤坂九丁目地区地区計画(旧 再開発地区計画)
 ・面積 10.2ha(民間取得地7.8ha、公共用地2.4ha)
 ・公共空地 約2ha(他に既存区立檜町公園1.4ha)
 ・区画道路(ループ上に配置することで実質的建物位置を規定)
 ・地下鉄と連絡する地下歩行者通路3本(うち2本は道路用地地下)
 ・容積率最高限度670%
事業者等
事業主体等
三井不動産株式会社、全国共済農業協同組合連合会、安田生命保険相互会社(現 明治安田生命保険相互会社)、富国生命保険相互会社、積水ハウス株式会社、大同生命保険相互会社(現 大同生命保険株式会社)
総事業費
約3,700億円(うち土地代1,800億円)
設計、施工等
・マスターアーキテクト:Skidmore, Owings & Merrill
・コアアーキテクト:(株)日建設計
・ランドスケープデザイン:EDAW.Inc
・商業棟設計:Communication Arts.Inc
・施工 竹中・大成建設工事共同企業体(ミッドタウン・タワーほか)
    大成・竹中建設工事共同企業体(ミッドタウン・イーストほか)
建物概要
敷地面積
約 68,900m2(地区計画面積 約102,000m2
構造・規模
鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)、鉄筋コンクリート造
地上54階地下5階(ミッドタウン・タワー)ほか
床面積
オフィス:約311,200m2
ホテル:約43,800m2(248室)
商 業:約71,000m2(約130店)
住 宅:約96,500m2(約410戸)
サービスアパートメント:約21,000m2
その他:約20,300m2(コンベンションホール、美術館等)
合 計:約563,800m2  容積率670%

■問合せ先
 東京ミッドタウンマネジメント株式会社
  住所 :〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1
  電話 :03-3475-3100
  http://www.tokyo-midtown.com/jp/about/index.html