観光客数の減少に悩む山形県庄内地方の小さな温泉街、民間企業倒産により空家化した保養所を市が取得して、温泉街湯巡り構想の一環として街なかの足湯・交流施設としてコンバージョン。

「足湯カフェChitto Motche(チットモッシェ)」山形県鶴岡市

川沿いの立地を生かし、景観を楽しむ露天の足湯と飲食喫茶や物産展示などのくつろぎ空間を温泉街の中核に整備、観光客の街中の足湯めぐりや川沿いの散策の拠点として活性化。

■経緯

温海(あつみ)温泉のある温海町は、山形県の庄内地方、山形県と新潟県の県境に位置しています。平成17年10月に鶴岡市などとの合併により、現在は鶴岡市の一部となりました。

温海温泉の起源は約1300年前とされ、弘法大師による発見説もあります。温海川の川底から湧出した温泉が、日本海を温かくしていたことが温泉名の由来となっています。江戸時代には庄内藩の湯役所が設けられ、湯治場としても栄え、湯治客が食材を買うための朝市は約260年前から始まり、今日も続いています。

温海川に面する温泉街の中心の一角にあった旅館を、民間企業が取得して企業保養所として活用していましたが、平成14年に民事再生法による財産処分として温海町に購入依頼の打診がありました。

平成15年3月に温海町議会3月定例会において購入を決定し、4月に所有権移転登記が行われました。

平成15年に、施設の有効活用について地元住民、観光関係者と協議を行いつつ、学識経験者のアドバイスも受けて方針を定めました。

平成16年12月に施設改修工事に着手、平成17年3月には指定管理者を決定、平成17年4月29日に足湯カフェ「Chitto Motché(チットモッシェ)としてオープンしました。

チットモッシェとは、庄内地方の方言で「ちょっとおもしろい」を意味しています。

■あつみ温泉 位置図(旧温海町)

あつみ温泉 位置図

■足湯カフェチットモッシェ 位置図

 

足湯カフェチットモッシェ 位置図

■プロジェクトの特徴

■歩いて楽しい温泉街づくり

あつみ温泉では、歩いて楽しい温泉街づくりをテーマとして、道路や河川の改修を行いながら、足湯や散策空間などの環境整備を進めています。

平成15年に道の真中に足湯(あんべ湯)や休憩スペースを設けた人優先の道路が整備され、続いて平成17年に「チットモッシェ」が完成しました。

また、平成15年度から「やすらぎの川整備事業」によって温海川両岸に親水空間の整備を進め、平成17年には「もっけ湯」と名づけた足湯を川沿いに整備しました。

■公・民・学の連携により街中にサロン空間を整備

人口1万人弱、集客力が減少する小規模温泉街が、公・民・学の連携・協力によって、街中に観光客も市民も気軽に楽しめるサロン的な空間を整備、賑わい・ヒトケのある空間をつくりました。

温海町の足湯整備は、東京大学アジア生物資源環境研究センター 堀教授のアドバイスをもとにスタートしており、その後の「足湯カフェチットモッシェ」の整備の際も、施設のありかたや運営、さらには接客にいたるまでアドバイスを受けています。

こうした、町民やアドバイザーとのコラボレーションの結果として、街中に温泉街の目玉的な施設でありかつ町民の憩いの場としても親しまれる空間が出来上がりました。

■街中が変化していく契機となる事業

施設に隣接する旅館では旅館の機能アップに向けた改修など、従来沈滞していた旅館街の活性化に向けた動きを誘発しています。

■足湯カフェ チットモッシェの外観

足湯カフェ チットモッシェの外観

■足湯カフェ チットモッシェの外観

足湯カフェ チットモッシェの外観

■足湯 あんべ湯の外観

足湯 あんべ湯の外観

■事業スキーム

足湯カフェ チットモッシェの事業スキームは、基本的に公設民営のシステムです。

土地、建物は鶴岡市(旧温海町)が取得(53百万円)してコンバージョン(約16百万円)を行いました。資金的には、観光基金から500万円、残りは一般会計からの支出です。

管理運営は、指定管理者(第3セクター)に委託(委託費 06年度は170万円/年)しています。

 

 

■足湯 あんべ湯の事業スキーム

足湯 あんべ湯の事業スキーム

■「足湯カフェChitto Motché(チットモッシェ)」施設概要

所在地

山形県鶴岡市湯温海甲170

立地特性

鶴岡市の西南部、日本海に面する旧温海町の中心温泉街の一角、
温海川沿いの旅館等約12軒の温泉街

事業主体

鶴岡市(旧 温海町)
土地、建物とも鶴岡市所有

事業規模

土地面積:241m2
延べ床面積:461m2

事業費

69,316千円

事業期間

平成16年12月〜平成17年3月

■問合せ先

足湯カフェ Chitto Motché(チット モッシェ)
〒999-7204 山形県鶴岡市湯温海甲170
TEL:0235-43-4390、FAX:0235-43-4390

鶴岡市温海庁舎産業課
〒999-7292 山形県鶴岡市温海戊577-1
TEL 0235-43-4617 FAX 0235-43-4633
http://www.city.tsuruoka.lg.jp/901500/page519.html