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エリアマネジメントにおける行政や他の組織との関わりあい

エリアマネジメントの活動に際しては、行政や他の組織と関わりあっていく機会が多くあります。エリアマネジメント組織と行政等との関わりあいとして、次のようなものがあります。

許可を得る

道路・公園等や公開空地の活用に関わる制度

例えば、エリアマネジメント組織が、道路・公園等の公共施設や公開空地においてイベントや物販等に取り組む際には公共施設の管理者や警察等の許可を得る必要があります。また、劇場等以外の建築物等において、演劇、映画等の催物の開催を行う場合は、消防に届出を行う場合があります。

  • 道路の活用
    • 道路は基本的に「通行」のための空間であり、通行以外の目的で利用する場合には、道路法に基づく「道路占用許可」(道路管理者)及び、道路交通法に基づく「道路使用許可」(警察)が必要となります。
    • 道路占用許可は、基本的に物件の設置等によって、一定期間、空間を占有する場合に必要となるものであり、パレード等、物件等を設置しない場合や一時的な利用の場合は不要とされるケースもあります。
  • 公園の活用
    • 公園において、管理者以外が施設の設置やイベントの開催等を行う場合は、公園管理者の占用許可が必要となります。
  • 公開空地の活用
    • 公開空地とは、不特定多数の人が日常利用することのできる民有の空地です。建築基準法第59条の2に基づく総合設計制度により創出されるものが代表的です。
    • 都市内の中心的業務・商業地において、エリアマネジメント組織が地域内の公開空地をイベント等に活用する際には、特定行政庁の要綱等に基づき、手続きが必要となります。
  • 建築物の活用
    • 劇場等以外の建築物その他の工作物において、演劇、映画その他の催物の開催を行う場合等は、市町村の火災予防条例に基づき、消防に届出を行う場合があります。
    • 火災予防条例は市町村において、消防法の規定に基づいた事項とともに、市町村における火災予防上必要な事項を定めることを目的とした条例です。市町村の条例ですので、届出を要するイベントや届出の内容・手続きは市町村によって様々です。
    • 届出に際しては事前相談を要することが多く、その中でイベント等における火災発生の予防や避難の備え等について、助言や指導を受けることになります。
    • また、屋外であっても、火災の予防に危険であると認める行為者又は火災の予防に危険であると認める物件若しくは消火、避難その他の消防の活動に対して支障 になると認める物件の所有者、管理者若しくは占有者で権原を有する者に対して、一定の措置をとることを命ぜられる場合があります。
手続き

道路・公園や公開空地の活用を図る取り組みの基本的な手続きは次のとおりです。

発意・企画

①活用企画の検討・決定

  • 目的に沿った利用場所・活用内容・時期(期間)等、活用の大枠を検討・決定。
  • エリアマネジメント組織が発意する場合は、できるだけ早い段階で地方公共団体(まちづくり関係各課)への提案と了解(支援等の取り付け)を得ることが重要。
準備・調整

②地域への周知と合意形成

  • 物件設置による歩行者の通行や自動車交通、商業活動への影響等を地域住民や商業者に周知し、合意を得る。そのほか、道路占用により通行止めを検討する場合は、道路利用者や交通事業者と協議を行う必要がある。

③許可申請と管理主体との協議

  • 公共施設管理者の占用許可のほか、道路を利用する場合は警察の道路使用許可、食品を取り扱う場合は保健所の食品営業許可手続きが必要。
  • 初期段階から公共施設管理者等と綿密な協議を行い、意思疎通を図ることが重要。

④実施の枠組みの確定

  • ②・③を進めるなかで、実施の枠組みをつめつつ、決まりごと(ルール)を明確化。一方で、実施主体の組織化や費用の工面等を行いながら実施体制を確立。また、実施に際しての詳細な準備(設備やスタッフの手配等)を進める。
実施

⑤実施

  • 利用者の声等を踏まえ、実施の効果や課題等を評価する。一定の効果が認められる場合は、必要な改善等を行いながら決まりごとのルール化と地域への周知、実施体制の確立・充実により、円滑な実施の枠組みを確立し、継続的開催へつなげる。

【事例】歩道空間におけるオープンカフェの実施(推進マニュアルP123)PDFファイル

【事例】「東京のしゃれた街並みづくり推進条例」のまちづくり団体による公開空地の活用(推進マニュアルP124)PDFファイル


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委託を受ける

エリアマネジメント組織が、例えば、公園等の公物の維持管理に取り組む際には、公園等の公共施設について管理者からの委託を受ける必要があります。

公物の維持管理に関わる制度

公園等の公共施設は、基本的に行政が所有し、管理するものです。公園等の維持管理に関わる制度として、指定管理者制度やアダプト制度等があります。

  • 指定管理者制度
    • 指定管理者制度とは、平成15年6月の地方自治法の改正により制度化されたもので、地方自治法第244条の2第3項に基づくものです。同項においては、 「普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であつて当該 普通地方公共団体が指定するもの(以下本条及び第二百四十四条の四において「指定管理者」という。)に、当該公の施設の管理を行わせることができる。」と されており、制度の適用には、読者の属する地方公共団体における条例の制定が前提となります。
    • 本制度は、多様化する住民等のニーズに、より効果的・効率的に対応するため、公共施設の管理に民間のノウハウを活用しながら、サービスの向上と経費の節減を目的とするものです。
    • 指定管理者制度の対象となる公共施設は条例に基づき指定されますが、エリアマネジメントに関わりのあるのものとしては、公園やコミュニティ施設等が代表的です。
  • アダプト制度
    • アダプト制度とは、行政の管理下にある公共施設の維持や管理の一部を民間団体に委ねる制度です。法律に基づくものではありません。
    • アダプト(Adopt)とは「養子にする」の意味で、この養子縁組を確認する意味で民間団体は、行政(公共施設管理者)と合意書を取り交わし、相互に役割を確認した上で活動を行うことになります。
    • 本制度が整えられている地方公共団体において、道路、公園、河川等を対象として、清掃や緑化活動等を多く行うケースが多く見受けられます。
手続き

エリアマネジメント組織が公園等の維持管理を行おうとする場合は、公募、選定、さらに協定書等の取り交わし等の手続きを経る必要があります。ここでは、指定管理者制度に基づく指定管理者選定の基本的な手続きを示します。


【事例】指定管理者制度による公園管理(推進マニュアルP129)PDFファイル


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支援を得る

行政等の支援としては、活動に対する相談体制の整備、活動に対する助成、アドバイザー等の専門家の派遣が代表的です。

  • 市区町村による相談体制の整備
    • 市区町村によるエリアマネジメント組織に対する支援の一つ目として、相談体制の整備があります。市区町村の多くは、住民・事業主・地権者等の自主的な取り組みに対する相談対応や各種支援策の紹介、取り組みへの助言等を行う組織を備えています。
  • 活動の助成
    • 行政等によるエリアマネジメント組織に対する支援の二つ目として、活動に対する助成があり、公的なものと財団法人や民間企業等からのものがあります。
    • 公的な助成としては、国の制度要綱等に基づく助成(補助)と地方公共団体独自の規定に基づく助成があります。
    • また、公益的な活動に対する財団法人や民間企業等からの助成もあり、主要なものについては、資料編に掲載していますので参照して下さい。
  • 専門家の派遣
    • エリアマネジメント組織に対する支援の三つ目として、市区町村によるアドバイザー等の地域づくりに関する専門家の派遣制度があります。専門家としては、都市計画等のまちづくりコンサルタント、建築士の場合が多く見受けられます。

【事例】豊中市における総合的な活動支援(推進マニュアルP133)PDFファイル


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連携する

  • まちづくり行政との連携
    • エリアマネジメントに取り組む際、都市計画や建築、住宅、公共施設の管理等を所管する地方公共団体のまちづくり行政と連携することがあります。地方公共団体によって、まちづくり行政の体制は様々ですが、概ね次のような連携が考えられます。
    • まず、まちづくり関連課においては、住民等のまちづくりに関わる取り組みについての相談窓口を設置していたり、初動期等における活動助成やアドバイザー派遣制度を所管していることが一般的です。取り組みに関する相談や支援策の導入の際の連携が考えられます。
    • 次いで、地域の将 来像・プランの策定や街並みの規制・誘導に際して、都市計画課等と連携することがあります。取り決めの実現を担保するために、地区計画制度を適用して都市 計画で定められる内容を規定する場合が代表的です。制度の適用には都市計画決定という法律上の手続き等が必要となりますので、その具体的な内容は都市計画 課等に確認して下さい。また、業務・商業地においては、将来像の検討とあわせて都市計画を変えていくこともあります。
    • さらに、建築基準法を所管する建築課や建築指導課等と連携し、街並みの規制・誘導に取り組む場合の建築協定制度の導入も考えられます。
    • 地域に公的な賃貸住宅等を建設して居住人口を増やそうとする場合の連携も考えられます。公的賃貸住宅等の供給事業制度や家賃の助成制度等、公益性の高い事業については、補助が得られる場合があります。
  • まちづくり以外のその他行政との連携
    • エリアマネジメントの取り組みによっては、まちづくり以外のその他行政との連携を進めていくことが有効な場合があります。例えば、市民活動や商業・産業振 興、福祉や環境に関わる部局です。1)で述べたように、取り組みの初動期においては、都市計画等のまちづくり関連課との関わりが多いと考えられますが、こ れらに関する取り組みを行うことが明確になった段階で、連携を検討して下さい。
  • 警察との連携
    • 近年の安全・安心への関心の高まり等から、住民等による自主的な防犯活動が活発になっています。警察は、公共の安全と秩序の維持を責務とする組織であり、 防犯活動の効果を高める上で、エリアマネジメント組織と警察等が連携することが有効です。連携の内容としては、防犯情報の提供や防犯講習・訓練が代表的で す。また、警察によっては、防犯パトロール用品の貸与や啓発用ポスターの作成や防犯協議会開催等に対する助成を行っていることがあります。
  • 大学との連携
    • エリアマネジメントの取り組みに際して、専門家の協力を得ることが有効な場合があります。ここではそのひとつとして大学との連携を解説します。
    • エリアマネジ メントと関わりの深い学科の代表は建築学科等の建築・都市計画関連のものですが、法学や社会学等、取り組みによって色々な学科が考えられます。建築・都市 計画に関する知見が要請される、地域の将来像・プランの策定や街並みの規制・誘導に取り組む際に、連携していくことが特に有効と考えられます。

【事例】警察等と連携した防犯活動(推進マニュアルP137)PDFファイル


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